滝の城～埼玉県所沢市～
滝の城は、埼玉県所沢市にある城跡です。
かつては、15世紀後半に、大石氏が築いたと言われていたが、近年は、太田道灌が築いたとされるお城です。かつては、滝が流れていたことから「滝の城」と名付けられています。
そんな、滝の城ですが、時代が流れると、北条氏照の傘下に入り、「境目の城」として機能していたそうです。そのため、現在残る遺構は、北条氏の色が強く残っています。この辺りは、非常に魅力的な城跡です。最終的には、氏照の八王子城の支城として機能し、下野方面の出兵の陣揃えの地になっていたようです。そして、小田原攻めで落城しています。
ちなみに八王子城から滝の城までは約34キロです。
所沢市を南下し、立川や昭島を経由して八王子城に到着します。
また、毎年五月の第3日曜日には、「戦国滝の城まつり」が開催されています。
太田道灌と言えば…扇谷上杉家の家宰を務めた、伝説的な武将です。例えば、江戸城を築城したことが有名です。
滝の城までのアクセス
アクセスとしては、西武線の所沢駅・JR武蔵野線の東所沢駅と東武東上線の志木駅から向かうことができます。
私は、所沢駅からバスで向かいましたが、大体25分程で到着しました。バス停は「城」です。
ちょっとシンプルでクスッと笑ってしまいますが、この「城」より徒歩ですぐに到着します。また、私は、滝の城からの帰りは徒歩で東所沢駅まで向かいました。全然歩ける距離でしたので、東所沢駅からならバス代をかけずに向かうことも可能だと思います。
バス停から出てすぐに看板が出ているのでそれに沿って向かっていきます。この通り県指定文化財に指定されている城跡でした。私もわくわくで中に潜入していきます。
【個人的見所１】滝の城 空堀
個人的見所として挙げるのは、やはりこの空堀です。
城内は、本郭を囲むように3重に空堀が敷かれています。北条家らしく、障子堀の堀だったようですが、今は埋め立てられています。しかし、滝の城の空堀は、そこら辺のお城には決して負けない迫力がありました。
はっきりと3重の空堀が残っていることで、城内の構造もはっきり理解することができました。
主に、先程も挙げた本郭・二の郭・3の郭に3重の堀が敷かれています。他にも現在は住宅地になってしまいますが、他の曲輪にも外堀が敷かれていたようです。
また、空堀の中に入ることもできました。
障子掘りと言えば、静岡県の山中城だと思います。他の北条家のお城にもいっぱい障子掘が発掘されていますが、残っている場所が非常に少ないですよね。これが残念で仕方がありません。まあ、だからこそ、山中城が際立ちますね。
そんな障子掘りも、近年の研究で秀吉が参考にしていたというニュースも見聞きしたので、知りたい方がいたら調べてみてください。秀吉も参考にしたとなると、家康の関東支配も北条氏を参考にしている部分もありますし、北条氏の優秀さが際立って嬉しい限りです…。
実際の小田原攻めも、互いの降参と譲歩が紙一重だったと聞きますし、惜しかったですね。
【関連：代表的な障子堀の遺構】
【個人的見所２】滝の城 本郭
次にあげる見所は、本郭です。現在は、本郭に神社が建立されています。ここからはっきりと、市街を見下ろすことができます。
目下には、柳瀬川を見ることができます。こうして、川を見ると、お城に来た気がしますね…。背後には、東川という川が流れているそうなので、どのような場所にお城が建てられているのかがはっきりと理解できます。
築城が太田道灌となると、どのような情勢で築城されたのでしょうか…。やはり、多摩地域を支配していた、VS山内上杉方の大石家なのでしょうか。
また、「清戸道」という道の中間に築かれたという話があるので、そのような街道の要所を抑えるために造られたのでしょうか。にわかの私には判別できないですね…。
余談ですが、本郭には猫ちゃんがいました（私）かわいいです…。
今の城主はこのこのようです。荒らしたら怒られてしまいます…。今はうちのブログのマスコットキャラクターをやってもらっています。
滝の城 その他
基本的な遺構は、本郭中心に残っていますが、公園を出て、少しだけ散策すると、外堀の跡などもうっすら残っていました。
石積も残されています。
おわりに～周辺の観光名所～【所沢サクラタウン】
さて、城跡散策を終えて、東所沢まで徒歩で帰りました。そんな東所沢駅ですが、近隣には、所沢サクラタウンという場所があります。カドカワの経営しているテーマパーク？のようなので、非常にきれいで本好きの私にはたまらない場所でした。アニメも大好きなのでちょうどいいです…。
こちらにも寄ってみると面白いと思います。
また、現存御殿で有名な川越城が近いです。ここに来るということはもう攻城した人が多いと思いますが、もしまだ行っていない人は、貴重な現存御殿を見に行ってみてください。
【関連：現存御殿川越城へ行く】
