【一条氏のお膝元】高知県四万十市中村

四万十市中村は日本3大清流である「四万十川」が流れる街。京都から下向してきた一条氏によって発展した街並みを持つことから、「高知の小京都」と呼ばれている。
今回はそんな中村にあるお城『中村城』のレビューとなります。

中村城はどんなお城なんだろう?

一条氏や山内氏などがいた由緒正しきお城ですよ!
小京都と呼ばれる中村の街並みと四万十川を見下ろす為松山に築かれたお城です。
高知3名城にとしてピックアップされるぐらい、高知県では主要な城跡。
そんな中村城には、どんな歴史があって、どんな遺構が残っているのか?
実際に訪れた筆者が見所と共に紹介します。
【今回の記事の概要】
・中村城攻城レビュー
・中村城の見所と歴史
・中村城までのアクセス
・その他高知県の城跡
中村城までのアクセス

・高知駅より3時間。特急「あしずり」を使用し2時間弱。
・中村駅下車後徒歩30分。
当日の私は始発で高知駅を出発し、中村を目指しました。始発の時間は5時39分。
まずは、高知駅から終点の窪川駅まで向かいます。
そして窪川駅で乗り換えです。窪川駅から終点の中村駅へ向かいまして、9時24分に中村駅へ到着しました。
中村駅から中村城へは約3キロの道のりです。駅前の観光協会でレンタルサイクルの貸し出しがありますが、今回は徒歩で向かいました。
初めてここまで来ましたが、意外と発展しているものですね。
見慣れたチェーン店を横目に見ながら歩いていきます。
見所①:中村城の石垣

【見所①:中村城の石垣】
2代目藩主の山内政豊が修復した石垣が当時のまま残っている。
このような当時の古臭い石垣が残っていると、お城の歴史を感じられるのでとても興奮します。
実際の中村城は、江戸時代に入って間もなくの『元和の一国一城令』で廃城になってしまったためそれ以降そのままのようです。
私は関東の人間なので、山城や平山城の石垣といえば秀吉の石垣山城などが思い浮かびました。

あそこの石垣も素晴らしいですからね。
見所2 為松公園

城内は、為松公園として整備されています。
桜の名所らしいので春に来るのが良いかもしれませんね。

【中村城の成り立ち】
中村城は、「東ノ城」「為松城」「詰」「今城」の4つのお城を総称しての名前。
この4つのうちはっきりと城跡として残っているのは、この為松城でしょうか。
為松公園として整備されている中に、為松城と東ノ城の2つがあります。
それ以外の2城は現在は残っていないようです。かつてあった場所には、家が立ち並んでいました。
見所3 土塁跡

土塁がはっきりと残っています。かなりの高さがあったようで、今もその姿を鮮明に見ることができます。
ここの土塁は、一条氏が築いたものなのでしょうか。
案内板には何も記載されていませんでしたので気になります。
【一条氏】
言わずもがな、土佐七雄の一家です。応仁の乱の戦火から逃れるために、荘園のあったこの中村後に土着。京都の趣深い街並みを中村に再現。

そのため、「高知の小京都」と呼ばれているのですね。
ここに来る前は、「高知の小京都」と呼ばれていることを知らなかったので、新たな発見でした。周辺には一条氏ゆかりの史跡が多く残っています。
見所4 二の丸跡

二の丸跡は、四万十郷土博物館と模擬天守が立っています。また、二の丸跡の土塁は、少しほかの土塁よりも高く造られていたそうです。
四万十川郷土博物館

四万十郷土博物館は、非常にきれいに整備されています。とても親切に対応してくださったので、疑問があれば聞いて見るのも良いと思います。
中村城の歴史というよりは、四万十川の歴史・そして幕末の中村についての展示がなされていました。
四万十の雄大な自然との共存・幕末の歴史をよく知ることができるので、是非訪れてみてください。
私は、幕末にはあまり精通していませんでしたが、新たな知識や既存の知識とのつながりが、この中村という地にあることを知れたので非常に満足でした。
また、最上階は展望台になっているのでおすすめです。

ここから見ると、2つの河川に挟まれていて、眺望の良い場所にお城が作られていることがよくわかります。
また、この先4キロで、四万十川名物の沈下橋を見ることができるらしいのですが、私は徒歩だったため断念しました。
自転車や車であれば多くの沈下橋を見ることができるかもしれませんね。

沈下橋は50個ほどあるようです。すごい。
終わりに

【中村城のまとめ】
・2代目藩主の山内政豊が修復した石垣。
・4つの支城から成り立つ中村城。
・京都より下向した一条氏が広げた京文化。
・四万十川と共生してきた中村城を体感しよう。
今回は、高知3名城の一つである「中村城」を攻城しました。
ここに来る前に実は他の2つの攻城は済ませているので、これで高知3名城制覇となりました。
岡豊城や高知城と比べると劣る遺構ですが、町並みとして一条氏が築いたものを見る価値があります。
ぜひとも一緒に四万十の魅力を体感してみてください。

おすすめは夏。四万十川の魅力も体感しよう。
【関連:高知県三名城の高知城】
【関連:高知三名城の一つ:岡豊城】