山中城の歴史

山中城は、静岡県三島市にある城跡です。100名城にも選定されている北条氏のお城となっています。
1560年代に築城された北条氏の城跡。ここでは、小田原攻めの際に秀吉軍との攻防がありました。そこで半日で落城してしまい、お城としての機能は失われました。城跡がある位置は箱根に続く道ですので、その要所に築城されていることが分かります。
山中城を巡ると分かりますが、「なんでこんな城が半日で…。しかも山城なのに…。」という感想が浮かんできます。ただ、かなりの数で圧倒されてしまったので、仕方ない部分があるのかもしれませんね。まあ、銃なども普及する時代ですので、もうひと昔だったらさらに健闘していたかもしれませんね。
【山中城】障子堀とは…?

何といってもこのお城の見所は、「障子堀」と呼ばれる美しい堀です。
「障子堀」とは、北条氏流の築城術の一つです。堀を畝状に構築することで、移動を困難にさせます。
見ればわかると思いますが、空堀にこのような細工がなされていると、移動が困難なことは容易に想像ができますね。この「障子堀」は、北条氏の城跡の各地で発見されています。ただ、やっぱり「障子堀」じゃない…とか、本当に「障子堀」なのか…と疑われているお城は多いです。
それに、この「障子堀」という存在を、秀吉が参考にしていたというニュースが度々届きます。最近では、京都でも「障子堀」の姿が確認されたそうです。このように北条氏の築城術が参考にされていると、北条氏ファンの私は嬉しいです。もはや、秀吉にも家康にも参考にされているのであれば、天下統一は北条家のものと言っていいかもしれません…。

冗談です…
ということで、実際に現地に赴いた筆者が山中城の様子をご紹介します。
山中城へのアクセス

【山中城へのアクセス】
「三島駅」よりバスで約40分ほどで到着。
三島は新幹線も止まる駅ですし、伊豆半島の入り口となる駅ともいえるのでかなりの人で溢れています。私自身も三島には何ども訪れています。また、山中城は箱根に向かう道中にあるので、バスは、どんどんと山道を走っていきます。道中には「三島スカイウォーク」という施設があったりするので、観光するには持って来いの場所だと思います。


また、バスに乗る際で一つ注意点です。「三島駅」から「山中城」まで往復する際は、フリーパスを買ったほうがお得なので注意してください。
バス停から目の前が入口です。ここから攻城していきます。
見所:障子堀【山中城】

さて、何といっても魅力は「障子堀」です。
城内は、芝で綺麗に整備されているので非常に美しく彩られています。間違いなく全国でも唯一無二の景観が保たれています。ただ、私が訪れたときは、前日が雨だったようで少し靴が濡れてしまいました…。まあ、朝一だったので朝露というやつでしょう。
こうして山中城を散策していると、そう攻めようかと思わず画策してしまうのですが、史実ではゴリ押しという悲しさ。戦国の世が終わろうとしている時代の流れを感じますよね。

そして、山城なのでかなりの景色を拝むことができます。この日は雨の翌日で少し雲が多かったのが残念です。でも三島の景観を一望できるのは素晴らしい。

また、城内はかなり広いので、散策にはかなりの時間がかかると思います。私の感覚的には約90分程かなと思うのですが、バスが一時間置きなのでちょっと注意が必要です。中途半端になってしまうかなと思うので、早足で散策するか、じっくり散策するかを決めてから旅行の予定を立てるのがいいかなと思います。(個人的感想)
私は、今回はかなり緻密に練られた計画で旅をしていました。そのため、ゆっくりと散策する余裕がなく早足での散策となってしまいました。最後売店の方とお話しする機会がありましたが、「もっと回りたかったのにバスが…。」という愚痴を聞いてもらい、「山中城」を後にしました。
終わりに

今回は山中城を攻城しました。三島は静岡の玄関口という感じがして、好きなんですよね。伊豆行くにしろ中部西部に行くにしろ大概通ることになりますから。「いよいよ静岡だあ」という気持ちにさせられます。そんな三島駅からアクセスできる城跡。ぜひ回ってみてください。北条早雲とゆかりがある麓の三島大社もおすすめです。
まだ旅は始まったばかり。お次は沼津の「興国寺城」へ向かいました。北条ファンなら必修の城跡です。ちなみに、私の憧れの城跡でした。
【関連:静岡県沼津市興国寺城】