井伊谷城(静岡県浜松市)

【井伊谷城(静岡県浜松市)】
井伊氏の居城。典型的な戦国前期式の山城。標高115Mの城山山頂から井伊谷を見下ろす。南北朝時代には既にお城があり、戦国時代前期にはその役目を終えていた。
今回は静岡県浜松市にある『井伊谷城』を攻城しました。
『井伊谷』という地域は非常に歴史が長く、歴史ファンにはたまらない場所です。
井伊谷城から見下ろす形で井伊家関連の史跡や古墳時代の古墳などが多く残されていました。
数年前には、大河ドラマ『女城主直虎』の影響で注目が集まった地域です。今回はそんな井伊谷にある『井伊谷城』を中心とする攻城レポートを提供いたします。
【今回の記事の概要】
・井伊谷城までのアクセス
・井伊谷城の概要と遺構
・井伊谷周辺の史跡
・今回の攻城マップ
井伊谷城の概要

車の場合:地域遺産センター駐車場より徒歩。麓から10分ほどで山頂へ。
公共交通機関の場合:浜松駅よりバスで70分~80分『井伊谷』下車後徒歩。
井伊谷城は115Mの城山にある簡易的な山城です。
駐車場は少し離れた地域遺産センターの駐車場となります。歩いて10分もかからず麓へ向かうことができました。
また、地域遺産センターでは定期的に井伊谷の歴史に関する展示会が開催されています。向上するために井伊谷を学ぶことがおすすめ。加えて中には井伊谷城のマップを配布しているため、それも頂きましょう。
そうしたら、攻城スタートです。

【井伊谷城に残る遺構】
・麓に居館跡
・山頂を囲む土塁
・御所の丸跡
山頂の遺構までは麓から10分程。
道は舗装されていて、道中には休憩するベンチもありますので、老若男女安心してのも登ることができるでしょう。

山頂の案内板を参考にし、ぐるっと歩きます。
側面は簡素な土塁で固められていました。井伊谷城は戦国時代前期には城の機能を失っていたそうなので、土塁だけで固められて特に改良されなかったことが伺えます。
曲輪や竪堀などの遺構も見当たりません。

山頂は御所の丸と言われていたそう。
麓に館を構え、有事の際には井伊谷城に登って応戦する形をとってたことでしょう。遺構は少し物足りなかったですが、山頂から眺める井伊谷は素晴らしい絶景でした。
攻城はサクッと30分程度ですが、麓の居館跡なども訪れることで、だいたい1時間弱になると思います。
井伊谷城周辺を散策し終えたら、井伊家菩提寺の『龍潭寺』へ向かいました。
井伊谷周辺①:龍潭寺

【龍潭寺】
・井伊家の菩提寺。境内の庭園は国指定名勝。
井伊谷城(地域遺産センター)より800Mほどで到着。
小堀遠州といいうっ茶道や庭園に精通した大名が生み出した名勝地です。
ここに井伊家の皆さんが眠っていると考えると非常にワクワクします。こんな小さな片田舎から直虎が井伊家を繋ぎ、直政につながって……彦根に城を持つ大大名へ。そして桜田門外の変まで繋がる格式高い家へ出世したのです。
名勝の『龍潭寺庭園』も素晴らしいですが、境内には『井伊の赤備え』の現物が展示されているなど見所満載でした。

直政は家康に見初められて大きな躍進を果たしました。
『龍潭寺』は出世できるようになるパワースポットかも……?
井伊谷周辺②:井伊谷宮

【井伊谷宮】
後醍醐天皇第四皇子宗良親王を祀る。お墓は宮内庁管理下に置かれている。
最後は井伊谷宮。直接龍潭寺と接続している神社となります。
この地は井伊家にゆかりがあることに加えて、南北朝時代の宗良親王がいたことで有名です。このまま天竜川を上っていくと、宗良親王の逸話が多く残っています。
この狭い地域だけでも南朝側と北朝側で対立していたそうですし、井伊谷以外にも深く掘ることができる歴史が沢山ありそうです。
また境内の裏手にある宗良親王のお墓は宮内庁管理。

響きが最高にカッコいい。確か京都伏見城にも宮内庁管理の土地があったような……。
ここまで『地域遺産センター』の展示も踏まえると3時間程度の滞在となりました。
終わりに

【井伊谷城まとめ】
・井伊谷城は標高115Mの戦国前期の山城。
・駐車場は近くの『地域遺産センター』
・遺構は山頂に残る。そして絶景
・井伊谷城周辺の龍潭寺や井伊谷宮は必須
・全部巡ってだいたい3時間。
今回は静岡県浜松市にある『井伊谷城』を攻城しました。
小さな山城ですが、地域全体が井伊家と深く関わりを持つので関連した遺構を回っているだけであっという間に時間が過ぎ去っていく。
浜松市街からも少し遠いですが、訪れる価値があるお城でした。
今回はここまで。ありがとうございました。
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